それを母さんに聞くか…
下の子は現在、進路選択・志望校設定で頭がこんがらがっている
これといった将来の夢が無い ただ県外には行きたいと
あの頃も酷く悩んで落ち込みがちだった
私は夜遅くまで話を聞いていて、いい加減疲れていた
もう、あっちもこっちも...と
あの子も疲れをラインで訴えていたのに...
目の前に居ないので、乗り越えて欲しいと願うだけだったんだ
そんな中、あの日はやって来てしまった
今、あの子と同じ悩みを口にしている
将来、どうすれば良いのか解らない、不安でしょうがないと...
同じだ...
どう答えれば正解なんだろう...どうすれば助けてやれるんだろう
もう、決して間違ってはいけない
取り返しのつかない事にはもう決してしてはいけないんだ
思春期には誰もが考え、不安になる事
世間が色々解ってきたのも成長した証拠だ
でも、あの子は逝ってしまった...
下の子が私に聞いた
「母さんは、今までの人生の選択は良かったと思う?」
絶句した
良かったわけがない...
涙がこぼれ落ちそうになった
詳細は主人と相談の上、下の子には話していない
私を人生の先輩として聞いてきたんだ
あれから、人生の選択を幾度も振り返っては、あの時こうすれば...を繰り返した
自分が生まれて来なければ...とまで遡った
涙を堪えながら、私が言えたのは...
「良かったかどうか解らない...それが正直なところ
でも、言えるのは○○と○○がお母さんの子供に生まれてくれたのは嬉しい
○○と○○は大好きで愛している
選択が良かったかは解らないけど、これからを良くしていこうと思っている
答えが解るのは自分が死ぬときだろうな...」と
最後の一行は不要だった気がする
上手く言えなかった...
ポンコツな母親の私には、子育ての資格が無いと自信を失っていた
生きてさえいれば...と毎日をやり過ごしていたんだ
神様が同じ事を試しているようだ...辛い
でも、これじゃいけない
私をこの子はまだまだ必要としているんだと痛感している
私はまだ母親なんだ...
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